歌い手にとってのジャンルわけ
歌い手にとってジャンルわけは必要ないと思います。
私の場合、ひとつの曲を自分のレパートリーとして歌い続ける時、その曲がクラシックなのか
ポピュラーなのか歌謡曲なのか演歌なのか・・・そういったジャンルわけを最初から意識したこと
はないのです。
自分の好きになった曲が、たまたまクラシックだったり歌謡曲だったりポピュラーだったりしている
に過ぎないのです。もちろん歌との出会い方はいろいろです。例えばラジオやCDなどで偶然聞い
たり、友人が歌っているのを聞いたり、人から勧められたり、楽譜をながめていてたまたま見つけ
たり・・・。でもその時に最初に頭に浮かぶのは「その曲が良い曲かどうか?」ということではなく
て、「私はこの曲をどこまで好きになれるだろうか?」ということです。
つまり、音楽のジャンルわけというのは結果論だと思うのです。
音楽をやっている方々(プロ、アマを含めて)の中にはジャンル上で優劣をつけたがる人が
まだまだたくさんいます。オペラや宗教曲が最高でポピュラーや歌謡曲はつまらない…
というように。
でもオペラといっても色々な国のオペラがあるし、宗教曲といってもいろいろな宗教があり
ますよね。ちなみにバッハやモーツァルトの宗教曲がその当時人気があった理由は、キリスト
教社会では「聖書」がいわゆるベストセラーだったから・・・
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